新型コロナウイルスの感染拡大によって、日常生活が大きく変わりました。
学校の休校、テレワークの導入、ステイホーム、地域行事の自粛、思い切った断捨離。世界中が熱狂する東京五輪・パラリンピックも1年延期になりました。多くの感動や勇気を与え、人々の絆を創造してきたスポーツが気軽にできる日はいつになるのか。
この有事に、当店も影響を受けているわけですが、こういう時だからこそ、「スポーツの価値」や「当店の存在意義」を考えるきっかけになりました。

 

こんにちは、スポーツチームDREAM代表の中川貴之です。
「不要不急かどうか」という観点では、スポーツや芸術は生きていくための優先順位からは低くなり、なくても生きていける分野になります。しかし「不要不急ではないスポーツ」から、人々は生きるための希望や夢を見つけたり、心が救われたりすることが大いにあります。

 

スポーツの価値、スポーツって何の役に立つのだろうか。
仲間と一緒に過ごせる、夢中になれる、目標に向けて努力ができる、心理的なかけ引きが面白い、熱い試合を観てエキサイトできる、憧れの選手にサインがもらえる、子どもたちの試合から感動をもらえる・・・
ひと言では言い表せないほど、人それぞれにスポーツの価値はたくさんあるでしょう。

 

先日、元陸上選手の為末 大さんの『スポーツの存在意義、スポーツは何の役に立っているのか』というような内容のコラムがありました。ちょうど私も、そういったことを考えていたので興味深く読ませてもらい、特に言語化されていた次の部分が印象的でした。

 

『生命が維持されることと、生きていると実感することは同じ意味か。健康で長生きをしても、感情の起伏がなく、他者との交流もなく、自分を表現できない人生を私たちは生きたいか。健康は人生を延ばしてくれるが、それだけでは足りない。人はただ生存したいのではなく、生きている実感を持ちたいのだ』

 

「不要不急ではないスポーツ」の価値、それは「生きている実感を持てること」なのではないか。

 

私自身、スポーツが大好きで、学生時代はラグビーの強豪チームで挑戦する志を持てたし、レギュラーを目指すために努力したし、理屈じゃない部分の感覚も学んだし、他競技から刺激をもらえたし、辛いこともあったけど楽しいこともあった。そういうプロセスがその当時はとても充実していて、今でもそこで関わった人とはつながりが深いものになっている。
大学卒業後に教員として指導した期間も深くスポーツに向き合っていたが、いま振り返ると「幸せな時間を過ごしていた」と思う。こういう経験がなくても生きることに不自由はないだろうが、このスポーツ経験がなければ「今より充実した人生になっていたか」と問われるとNOである。それが役に立っているのかと問われると、精神的な部分もあってわからない。
けれど「とても楽しくて、夢中で、充実して、心の豊かさがあった」のです。

 

新型コロナウイルスの完全終息まで、日本だけでなく世界中、まだまだ先の見えない状況ではありますが、スポーツに関わる人たち「する人、観る人、支える人」のお手伝いをできることは、当店のミッションであり、幸せなことなんだと改めて思います。
当店はWEBだけでなく、京都にある実店舗の価値を高め地域に根付き、そして地域の中小企業としての役割も果たし、もっとお役に立てるように進化しないとと思います。
皆様の健康と終息を祈り、1日でも早く日常生活の一部となるスポーツが再開され、「生きている実感を持てる」日常がくることを心から願います。
今後とも、よろしくお願いいたします。

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